月経カップに危険はある?子宮内膜症や経血の逆流との関係




2015/7/10付けの朝日新聞に、月経カップについての記事が掲載されました。

実はワタクシ、先月取材を受けていまして、実名が全国紙に……!まあ、お話した内容9割はカットされていましたしショップのウェブアドレスはおろか店名さえも掲載されなかったので、ただ名前と年齢を晒しただけのような気がしますが(笑)



記者さんによると月経カップについて、そしてその使い方について日本語で詳しい説明があり、説明書がついているショップは当店だけとのこと。


月経カップ ムーンカップUK
※現在はムーンカップUK本店からの個人輸入となります

なじみが薄く、特殊なアイテムだからこそ、詳しい説明をしなければいけない……と思っていたので他店さんにサポートがないことに少々びっくりしました。


月経カップは安全なの?

月経カップが生まれたのは1930年代、そしてFDA(米国食品医薬品局)に認定登録されたのは1970年代です。現在まで、月経カップによるTSS(トキシック・ショック・シンドローム)が報告されたことはありません。これは月経カップのすべらかな表面はバクテリアの繁殖を防ぎ、膣内の粘膜が持つ自浄作用を妨げないから。また、タンポンとは違い、漂白剤や消臭剤、吸収ジェルなど体に悪影響を与える可能性のある物質は使用していません。

安全性を考え、ムーンカップUKは特別医療グレードの非アレルギー性シリコンで作られています。シリコンは「シリカ」という鉱物から派生しており、かゆみなど不快な症状を引き起こすことはありません。敏感肌、カンジダ膣炎、アトピー性皮膚炎、またはアレルギーがあっても安心して使用することができます。

ムーンカップUKに使われているシリコンは最高医療グレードのシリコンです。最高医療グレードのシリコンとはカテーテル、コンタクトレンズ、哺乳瓶の吸い口などに使われ、更には心臓弁や関節の代用品として、体内に埋め込まれることもあります。

これはもちろん、シリコンが非アレルギー性であること、抗菌性であること、そして変質しないからです。

※ 最近増えて来た激安月経カップや色付きについての安全性はこちらをどうぞ。

  色付き、激安……安全?危険?月経カップ再考



「月経カップ=子宮内膜症発症を促す」説の発端


インタビューでも少しお話したのですが月経カップと経血の逆流/子宮内膜症の関係
結論をフランクに申しますと今のところ原因になるともならないとも言えない、というところ……

いつも通り今のところという前置きが入ります。結論を出すにはまだまだ研究/エビデンスが足りないのです。ただ、アメリカの子宮内膜症協会、Endometriosis Research Centreは以下の通り明言しています。

Our organization does *not* believe Sampson's Theory is the cause of Endometriosis and that avoidance of menstrual cups is the cure.

当協会は経血の逆流を子宮内膜症の原因とするサンプソン説を支持せず、
また月経カップを使用しないことで子宮内膜症が治癒するとは考えていません

そもそも「月経カップ=子宮内膜症発症を促す」説はどこから出て来たのか??

これは1920年代、アメリカの産婦人科医サンプソンが唱えた子宮内膜症は月経血の逆流による移植(月経血の逆流によって子宮内膜細胞が腹膜や卵巣表面に生着する)が原因とする説を元にしたもの。

しかしながら現在ではこの説は一切支持されていません。

「経血の逆流」はどんな生理用品を使おうが、90%の女性が意識せずに体験している現象です。今でも子宮内膜症の原因ははっきりと解明されていませんが、遺伝的なもの、免疫、環境ホルモン、タンポンやナプキンを塩素漂白するときに副生成されるダイオキシンの影響など様々な要因が絡み合い発病すると考えられています。

最近ではトランス脂肪酸を多く摂取している女性に発病率が高まる(逆にオメガ3の摂取で予防となる)という研究結果も発表されました。

月経カップが子宮内膜症の原因となり得るかどうか、正直に言ってまだわかりません。結論付けるだけの十分な研究がなされてはいないのです。


ネット都市伝説。月経カップと子宮内膜症の関係

Menstrual cup, Endometriosisとググると月経カップは子宮内膜症を引き起こすという内容のページがたくさんヒットします。

これは2003年、Associated Pharmacologists and Toxicologists会長であるArmand Lione博士がFDA(米国食品医薬品局)にあて、月経カップの販売許可取り消しを求めて嘆願書を提出したことに始まります。

FDAはこの嘆願書を「学術的エビデンス不十分」として却下。でもLione博士は2009年、you tubeに月経カップの危険性を説くビデオを投稿して、女性に使用しないように注意を促しています。

でもですねぇ……
この説を唱えているのはLione博士のみなのですよ。
それもエビデンス不十分な説を立て看板にして……

それだけにMenstrual Cup大手コミュやYou Tubeでは

「これは『セオリー』であって『エビデンス』ではない」
「はあ?!自分で使ったこともないクセに何いってんの」

冷静なコメント、感情的なコメントなどなど……

そして
タンポン会社の回し者なんじゃないの?」という、すっごくありそうなオトナの事情(笑)を疑うコメントも。

ここ数年間で月経カップはかなり浸透してきましたからね、この推察さもありなん、ですよ。でも誰一人として「博士が正しい!カップ使うのやめよう!!」と感じた人はいないようです。



月経カップ使用歴(そろそろ)10年。


私が月経カップを使い始めたのが2006年。多分日本人としては、かなり早い方だと思います(笑)使用歴も来年で10年になりますが、この10年間子宮系のトラブルは何一つありません。

月経カップの知名度、上がってきてるな〜と感じますがまだまだ……やはり日本国内で購入できるようにならないと広く広まることはないんじゃないかな、と感じています。
女性にできるエコ活動としては、エコバッグを持ち歩く事よりも効果が大きいと思うんですけどね。


そしてさらに新しい波、THINX生理ショーツ登場


あれから数年、経血を吸収する生理ショーツTHINX(シンクス)が登場しました。こちらもメインストリームになるのか........

→ 月経カップにサヨナラして、THINX生理ショーツに出会った




originally written on 1/4/2010
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