ハカ抜きには語れない!NZとラグビーとマオリについて




やった〜!!
オールブラックス、ラグビーワールドカップ史上初の2連覇!!



ここ数年間は安定した強さのオールブラックスだけど
それまでは結構ムラがあって「はぁぁあ??」というところで負けてたりしたので

いやいや、今回も終わるまでわからん……と思ってたんでした。

そしてごめんなさい、トップ写真は今回のものじゃありません。
前回、2011年ワールドカップ優勝時のもの(爆)

今日日曜日だしね、Otago Daily Times(オタゴ地方新聞)出ません。
明日スペシャル版買ってきまーす。



ラグビー(バカ)国、ニュージーランド


さて、ニュージーランドと言えばラグビー。
ラグビーと言えばNZ代表チーム、オールブラックス。

実は競技人口サッカーに抜かれて、もう何年も経っているものの(その理由は「危険すぎるから。」)
老いも若きも男女の別なく、基本誰もがラグビー好き。

街中にフツ〜に芝のラグビーグラウンドがあり、ゴールポストが立っていて、
ゴールキックの練習をしてる子供がいたりします。

ラグビーのクラブチームは3歳以上から入部できるので、
タローの幼稚園のお友達も既に何人か始めてたり……。

お迎えに行くとタローも「ラグビーしてるのよ〜」と
ラグビーボールもって追いかけっこしていたり、
最近では「ハカ」と言いつつ「Hi(ヒ!)」と舌出したり、中腰で腿叩いてたりしてます(笑)



ハカ(HAKA)とは何ぞや 


繰り返します。

ニュージーランドと言えばラグビー。
ラグビーと言えばオールブラックス。

そしてオールブラックスと言えばハカです。

古くはグロンサンDXのガンバッテガンバッテし〜ごと
近年では安室奈美恵ちゃん率いるコーラのCM

日本だけじゃなくて諸外国でパロディ化されてるハカ(HAKA)とは……

本来はNZ原住民族、マオリ族の戦士が戦いの前に、
手を叩き足を踏み鳴らし自らの力を誇示し、相手を威嚇する舞踊である。

現在では国賓や海外からの訪問者を歓迎する舞として披露されるほか、
ラグビーニュージーランド代表(オールブラックス)が国際試合前に舞う
民族舞踏として有名である。

英語で「ウォークライWar Cry(闘いの雄叫び、日本語で「ときの声」)と呼ばれる。

ハカはニュージーランドでは一般的な民族舞踊であり、
現在では相手に対し敬意や感謝の意を表する舞として披露されることから、
結婚式、葬儀、卒業式、開会式、歓迎式典など、あらゆる場面で目にする機会が多い。

死者の御霊を供養し哀悼の意を表す形として葬儀でハカを舞うこともある。


Wiki 


 
各学校や部族にはKapa Haka(カパ・ハカ/マオリパフォーミングアート)という、
マオリの伝統的な歌と踊りを練習、披露するグループがあって、年に一度全国大会も開かれています。

マオリ族にとってハカは彼らの文化を象徴する大切で神聖なもの。
上記のCMのように、無断で商業利用されると黙っちゃいません。

ニュージーランドでは2014年、各種のハカをイベントやCMなどで使う場合は、
マオリ族の団体に告知して許可を取ることを義務づける法律が成立。

今回のW杯に際しても、オールブラックス側は事前にマオリ族の団体と協議し、
「カ・マテ」と呼ばれるバージョンを踊ることで合意している。 

産經ニュースより


マオリはハカのようなパフォーミングアートだけではなく、芸術センスに秀でた民族。
様々な独特のデザインパターンを建築物や船に彫刻したり、入れ墨に使用しています。

入れ墨はMoko(モコ)と呼ばれ、昔はこのモコを見ればその人の地位、血筋などが一発でわかったらしい。

ハカが単なる「民族舞踊」ではないように、モコはファッションじゃないんです。
伝統なんです。

その入れ墨で、数年前物議を醸したのが元ボクシング選手、マイク・タイソン。
彼が顔に入れた入れ墨、どうみてもマオリの伝統パターンのパクリでしょ!!と。

もっとホンネを言えば
全く関係のない非マオリが使うんじゃねーよ。それもヘタだし」。

ちなみにロック歌手、ロビー・ウィリアムスやベン・ハーパー、
リアナの「マオリ風」入れ墨にもマオリ学者さん達は不快感を示しています。

文化を踏みにじられるように感じるんでしょうね。

オールブラックスのハカを見てもかっこいい〜!と思うけど、
Kapa Hakaは生でみると本当に感動しますよ。

大人だけでなく、子供達もティーンエイジャーも、
自分がマオリであることに誇りを持っていることが、
ドーンとストレートに伝わってくるんです。

これは2011年にNZで開催されたラグビーワールドカップの開催式典でのパフォーマンス。
NZトップのKapa Hakaグループの演技です。






  Kapa o Pango (カパ オ パンゴ)、そしてKa Mate(カ マテ)



さて、オールブラックスのハカですが、今は2種類。

ひとつはガンバッテ……とパロディにされた「Ka mate(カ マテ)」。
もうひとつは2005年に初披露され、今では特別な試合の時に使われる
「Kapa o Pango(カパ オ パンゴ)」。

Kapa o Pangoとは英訳すると"Team in Black"。
日本語にすると「黒の軍団」……怪しい(笑)








Taringa whakarongo!



聞け!
Kia rite! Kia rite! Kia mau! Hī!準備しろ!並べ!冷静になれ!
Kia whakawhenua au i ahau!俺と大地を融合させろ
Hī aue, hī!(ヒ オゥエ ヒ!)
Ko Aotearoa e ngunguru nei!ニュージーランドが揺れてるぞ!
Au, au, aue hā!(オゥ、オゥ、オゥエ、ハ!)
Ko Kapa o Pango e ngunguru nei!黒のチームが暴れているぞ!
Au, au, aue hā!(オゥ、オゥ、オゥエ、ハ!)
I āhahā!(イー アーハハ!)
Ka tū te Ihiihi恐れに立ち向かえ
Ka tū te Wanawana恐怖に立ち向かえ
Ki runga ki te rangi,空よりも高いところに向かって
E tū iho nei, tū iho nei, hī!戦え!上に向かって進め!
Ponga rā!影は消え去る!
Kapa o Pango, aue hī!黒のチーム!
Ponga rā!闇は消え去る!
Kapa o Pango, aue hī, hā!黒のチーム!


私的超訳で失礼しました(笑)
 
Kapa O Pangoの初披露は2005年、
ダニーデンのカリスブルックスタジアム、対南アフリカ戦。
私この試合、スタジアムで実際に観戦してたんです。

生Ka Mateを楽しみにしていたら、誰もが予想していなかった新ハカ披露!
しかし1883年(!)オープンのカリスブルック、
古くてボロくて音響が悪くて、全然聞こえず(爆)

それでも観客みんな大興奮だったけど、対戦相手の南アは新ハカという思わぬ展開に
なんじゃこりゃとポカ〜ンとしてたっけ(笑)

ちなみに最後の親指で首をかっ切るジェスチャーが試合後問題になりました。


こちらはお馴染みのKa Mate。
今回を最後に引退するであろう主将Richie McCaw(リッチー・マコウ)、
そしてDan Carter (ダニエル・カーター/テストマッチ個人通算ポイント数歴代最多記録保持者)、
最後のハカでしょう。








リーダー:Ringa pakia!
両手で腿を叩け!

Uma tiraha!
胸をはれ!

Turi whatia!
膝を曲げろ!

Hope whai ake!
腰を落とせ!

Waewae takahia kia kino!
強く足を踏み鳴らせ!




リーダー:Ka mate, ka mate
私は死ぬ 私は死ぬ
チーム:Ka ora' Ka ora'
私は生きる 私は生きる
リーダー:Ka mate, ka mate
私は死ぬ 私は死ぬ
チーム:Ka ora Ka ora "
私は生きる 私は生きる
全員:Tēnei te tangata pūhuruhuru
この毛深い男は

Nāna i tiki mai whakawhiti te rā
太陽を運んで来て、輝かせる

A Upane! Ka Upane!
一歩上へ、更にもう一歩上へ

A Upane Kaupane"
もう一歩上へ

Whiti te rā,!
輝く太陽まで

Hī!



ハカのリーダー(Kaitatari/カイタタリ)はここ数年間、
フッカーのKeven Mealamu(ケヴェン・ミアラム)が努めてますが、ハカについていいこと言ってます。

ハカは相手チームをビビらせるとかそういうものじゃなく、
単純に気合いを入れるためのもの。

ハカは自分たちについてのもの、NZラグビーの歴史のひとつ。
オールブラックスはハカをもう100年以上もやり続けている。
観戦している人が楽しんでくれるなら、ラグビー界のいい伝統と言えるんじゃないかな

ミアラムはNZ国籍ですが、サモアルーツを持つサモアン・ニュージーランダー。
マオリ語には"L"に当たる発音はないので、名前に"L"が入っている人は
マオリっ ぽくてもマオリではありません。

更にオマケ情報、ミアラムには「挿絵画家」としてのキャリアもあったりして。






そして前から3列目向かって右はじ、TJ Perenara (TJ ペレナラ)のハカこそが
ホンキの気合いの入った、ホンマモンのハカ

この人ハカで気合い入り過ぎて、試合前半はミスが多いらしい(^^;

舌を出して目を剥くのは威嚇。
手を細かくふるわせるのは「生命」を表しています。




日本人には発音しやすい言語、マオリ語


ニュージーランドの公用語は英語、マオリ語、手話。
日常的に使う単語や地名などに多く使われています。

特にNZ原生の植物や動物(鳥類)、魚などはマオリ語で呼ばれることが多いです。

例えば鳥ではKiwi(キウイ)、Moa(モア)、Tui(トゥイ)、Takehe(タカヘ)、。
例えば木ではKauri(カウリ)、Totara(トタラ)、Pohutukawa(ポフツカワ)。

さつまいも、ニュージーランドではSweet Potatoとは言いません。
Kumara(クマラ)です。

地名は更にマオリだらけ。
まずはニュージーランドを指すAotearoa(アオテアロア)。
「白く長い雲のたなびく国」と言う意味です。

Otago(オタゴ)、Wanaka(ワナカ)、Aoraki(アオラキ)、Tekapo(テカポ)……

ローマ字読みでOKなので、マオリ語って日本人には発音しやすいんです。
北島の地名、Paraparaumu(パラパラウム)とかPaekakariki(パエカカリキ)って
日本人まったく問題なく言えますけど(笑)他言語を話す人にはかなり難度高し。

現実的にはマオリ語を話せる人(マオリ族含む)はかなり少なくなっているので、
ニュージーランドではマオリ語教育にも力を入れています。

例えばタローも、幼稚園で色の名前を習うときには

Kowhai (コーファイ)Yellow
Kakariki (カカリキ)Green
Kikorangi (キコランギ)Blue……というように英語とマオリ語を習っています。


ボトムライン


ニュージーランド移住、留学したら多かれ少なかれ、マオリ文化に触れる機会があると思います。

もちろん包み隠さず言えば、マオリの就学率や所得率はパケハ
(白人。これも割と日常的に使われるマオリ語です)と比べると低く、犯罪率は高い。

でも大らかで、家族や友達思いで温かい人がたくさんいます。

私自身は過去23年間、人種差別的なイヤな思いをした記憶がないのですが、
何かヤイヤイ言ってくるのはパケハが多い印象…… 
マオリは「お〜日本人!友よ!!」みたいな感じです(笑)

彼らの世界観、「この世に存在するすべての物に神が宿っている」という考え方は、
八百万の神々を信じる私達日本人と似通ったものがあって、
お互いにすんなりと受け入れられるんですよね。

ニュージーランドに来たらぜひ、マオリ文化に触れてみて下さい。
生ハカ、鳥肌たちますよ!

そしてラグビー観戦も忘れずに。
次のワールドカップ、開催地日本ですよ〜!!!

……それまでに日本のラグビー熱が冷めないことを祈ります(^^;



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