新しい洗髪のカタチ。湯シャン・ノープー・コウォッシュ

日本では湯シャン。海外ではノープー(No 'poo... No Shampoo)、コウォッシュ(Co-wash)、そしてクレンジング・コンディショナー(クリームシャンプー)。


今日は「泡」に変わる新しい洗髪方法についてです。


日本人だけ?毎日の洗髪


ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)やラウレス硫酸ナトリウム(SLES)など石油系界面活性剤の悪い面がクローズアップされ、これらを避けようとするムーブメントに伴って新しいカタチの洗髪が注目を集めています。


現在のような形のシャンプーが世に広まり始めたのは、1930年代。それまでの固形石鹸の使いにくい点を改良する形で進化し、一般的に使用されるようになりました。


それまでは週に1回程度の洗髪回数が当たり前。何故なら今のようなドライヤーもなく、1度髪を濡らしてしまうとセットするのがとても大変だったからです。


今、日本では「ほぼ毎日髪を洗う」という人が多いのではないでしょうか。国外に目を向けてみるとアメリカでは週に4〜5回、スペインやイタリア、フランスではその半分。


確かに毎日洗髪しなくちゃいけない理由はなく、むしろシャンプー(泡)による皮脂の取り過ぎのマイナス面の方が大きいようにも思います。


そういえば、子供の頃「毎日洗髪すると髪が傷む」と母にいわれたっけ。

でも洗いたてのサラサラ髪をあおり立てるシャンプーの宣伝の数々が頭に浮かびますよね。


企業にしたら毎日髪を洗って、どんどんシャンプー消費してくれた方がありがたい。そりゃ毎日の洗髪習慣を推すってもんです。


ノープー(No 'poo)の方法


さて、西洋圏では数年前から ノープー NoSham pooと呼ばれる洗髪方法が注目を浴びています。その名の通り、シャンプーを使わない洗髪方法です。


ノープーのやり方
  • ベーキングソーダ 大さじ1
  • 水 カップ1(水:アップルサイダービネガー 50:50)

ベーキングソーダを水に溶かし、頭皮全体になじませてマッサージ。その後お湯でよく洗い流す。

ベーキングソーダのみだと髪が乾燥するので、水割りアップルサイダービネガーを頭全体にかけ、洗い流す。
注:この方法を始めて2〜6週間はベタベタ、もしくはゴソゴソの髪が続くようですが、この変換期(transition period)を乗り越えるとツヤツヤサラサラになるといわれています。

湯シャンの効果と方法

日本で 湯シャンと呼ばれるシャワーのお湯のみで髪を洗う方法。海外では上記ベーキングソーダによるノープーの更に上級者といった位置づけです。


更に日本は男性の挑戦が多いようですが海外では主に女性がトライしています。


湯シャンの方法は シャワーのお湯のみで髪を洗う


……以上(笑)


簡単ですが、軌道に乗るまでかなり大変そうです。ベタつきなどの気持ち悪さを乗り越えるまでに人によっては半年以上かかったりするようで、その間に挫折する人も多いとか。


その苦労に見合うだけの、どんな効果がベーキングソーダを使ったノープーや湯シャンにあるのかといえば:


check
  • 地肌の乾燥がなくなる
  • 抜け毛が減る(薄毛予防)
  • 髪がツヤツヤサラサラに
  • 髪のボリュームアップ
  • かゆみがなくなった


ノープー推進派の主張とは:

STEP
シャンプー(界面活性剤)は頭皮の皮脂を過剰に取るので乾燥を促す
STEP
すると体はもっと皮脂を出そうとする
STEP
皮脂分泌が過剰になる(インナードライ肌の仕組みと同じ)
STEP
シャンプーを止めることで、頭皮の皮脂分泌が正常に戻って、適度な皮脂を分泌する健康な髪になる

なるほど、そうかも〜!……と思わされますが、ちょっと待った。


個人の皮脂分泌量というのは、ホルモンや食べ物、そして遺伝子の影響も受けているので 「シャンプーで髪を洗わなければ、皮脂量が減る」というような 単純なものではないのです。


この論理は例えるならスネ毛を剃る回数を減らせば、スネ毛の伸びが遅くなるといっているのと同じだそう。


そして湯シャンはいいんですが、ベーキングソーダは要注意です。


シャンプーとベーキングソーダ、どちらもアルカリ性ですが ベーキングソーダの方がアルカリ性が高いことを忘れてはいけません。


ベーキングソーダ単体の場合pH8〜9ですが、水に溶かすとpH12となります。


この高度のアルカリ性液は カラーやパーマをした髪を余計に傷めてしまい、ドライヘアや枝毛を悪化させる可能性も。


ベーキングソーダはご存知の通り、歯垢取りや歯のホワイトニング、銀を磨いたり、サビを取ったりキッチンパイプの掃除にも使える便利アイテムです。


……これってナチュラルだけど、肌(頭皮)にやさしいのかな……😅普通のシャンプーの方が、余程頭皮にはやさしいのではとも思ったりして。

参考: Cutting Back on Shampoo? 15 Things You Should Know


コウォッシュ(Co-wash)、そしてクレンジング・コンディショナー(クリームシャンプー)の台頭

コウォッシュ(= Conditioner Wash/コンディショナーウォッシュ)とはコンディショナーをシャンプー代わりに使用する洗髪法。


これもノープー派の一派であり、一定数の支持者がいます。


コンディショナーにはシャンプーと種類は違うものの、皮脂を落とす界面活性剤が配合されているので、 非常にマイルドな洗浄効果があるのです。


これまでコウォッシュ派は「コンディショナー(リンス)」として販売されていたものを使用していました。


それに目をつけたアメリカのヘアケアブランド、ウェン(WEN)が「クレンジングコンディショナー」として泡立たない、乳液のような新しいヘアケア剤を発売したところ大ヒット。


このブームに目を付けた大手メーカー、VO5、ハーバルエッセンス、ロレアルなどから「クレンジング・コンディショナー」「クラリファイング・コンディショナー」が続々と発売されました。 


私自身はこのクレンジングコンディショナーというアイデア、大賛成なのです。なぜならこれって、クレンジングオイルの髪バージョンのようなもの。


私の提唱する 泡こそ乾燥の大敵の解決方法だと思うからです。



ただ、大抵のものは決してナチュラルではありません。例えば上記ウェン(WEN)には界面活性剤がガッツリ入っているし、人工香料も使われています。


その他大手メーカーは言わずもがな、です。


私はシリコンも界面活性剤も避けなくちゃ!とは思っていないのですが、人工香料だけはムリ……なので、使ってみたいけど人工香料不使用のものないかな、とここ数日間探していたのです。


今見つけました! NZメイドの100%ナチュラル原料、クレンジングコンディショナー! 早速注文したので、届き次第使用感レポしますね〜♪


追記:あれから10年。未だマイノリティのまま…


……とまあ、このクレンジングコンディショナーについての熱い想いを語った8年前。私自身はこれ以来液体・固体に関わらず「泡の立つシャンプー」は使用していません。


10年間このクレンジングコンディショナーを使用し続け、髪も地肌もすこぶる調子いいのですが、 市場に増えませんねぇ……むしろ消えたくらいの感覚があります。


NZでも次のポストで紹介するメーカーさんの商品のみで、いつ無くなるかヒヤヒヤしています😅


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