ウォッシュベリー・ソープベリー・ランドリーナッツとも呼ばれるソープナッツ。北ヒマラヤ原産の落葉高木、日本ではムクロジ(無患子)と呼ばれる実の種には天然洗浄成分サポニンが含まれています。そのためインドや中国、そして日本でも古くから洗剤として使用されていました。
やさしい洗剤を探して、たどり着いたソープナッツ
ムクロジの実の種を乾燥させたソープナッツは水に触れると、天然の洗浄成分サポニンが発生します。このサポニンはいわばオールマイティ洗剤。洗濯だけでなくキッチンやお風呂場などの水回り、そして洗顔やシャンプーなどにも使えるのです。
私がソープナッツの存在を知ったのはアトピーコントロールに四苦八苦していて、肌にやさしい洗剤を片っ端から試していた2010年代。アレルギー性が低く、とてもマイルドな洗浄成分で肌が弱い人や赤ちゃんにぴったりの洗濯用洗剤として、当時愛読していたナチュラルライフ系雑誌で紹介されていたのでした。
肌へのやさしさはもちろん、地球上でもっともサステイナブルな洗剤ともいわれるソープナッツ洗剤の作り方・使い方をご紹介しますね。
ソープナッツ洗剤の作りかた・使いかた
洗濯
ソープナッツの長所のひとつに、すすぎ回数が少なくてすむ点があります。洗濯粉を使っていないのですから、それほど念入りにすすぎをしなくて済む訳です。これは水の節約になるし、肌が弱くて洗剤に負けてしまう人にはうれしいポイントですよね。
肝心な洗い上がりですが、通常の洗剤を使ったときと変わりありません。乾かす前も後も手触りがふんわりと柔らかい。精油をプラスすると洗い上がりはフレッシュな香り、乾いたあとは完全無臭です。精油の香りは乾かしてしまうと一切残らないので「いいにおい」も「イヤなにおい」もしません。
万能おそうじスプレー
ソープナッツを煮出せば、ケミカル成分を含まない万能おそうじスプレーが手作りできます。
精油は殺菌/抗菌作用のあるものを選びましょう。ユーカリプタスやペパーミント、レモンやオレンジなどの柑橘系が香りもいいのでお勧めです。
ソープナッツシャンプー
アーユルヴェーダではヘアケアアイテムとして広く知られるソープナッツ。マイルドな発泡力があるので、シャンプーとしても使用できます。洗濯用に作っておいたソープナッツ液に、お好みで精油を1滴入れましょう。以下個人的な使用レビューです。
じっくり、丁寧に予洗してからいつも通りシャンプーします。感触はまったく以てただの水です🤣ある程度髪にかけてから地肌をマッサージ、その後洗い流します。スカッと爽快!……とはいきませんが、まあ決して悪くはありません。洗い上がりは、結構さらさらしています。ただガッツリケミカルのヘアケア剤を使用している場合、落とすのは難しそうな気もします。
界面活性剤不配合の粉シャンプー、シシカイがどうも上手に使いこなせない……という人は、このソープナッツ液と混ぜると使いやすく、洗浄力もアップするのでおすすめです。
ソープナッツ洗顔
サポニンを含むソープナッツ、もちろん洗顔もできてしまいます。
煮出したソープナッツ液を手の平の上でなじませて、くるくるとマッサージしつつ洗顔。そのあとぬるま湯で流します。サポニンの泡で洗うので、石けん洗顔と何ら変わりありません。泡嫌いな私には泡立つ洗顔(石けんや洗顔フォーム)同様突っ張ります😅
今石けん洗顔をしているなら、ソープナッツ洗顔にチェンジしても恐らく何の違いもないかと思います。ケミカル成分を避けたい人、弱めの脱脂力でやさしく肌を洗いたい人におすすめです。
アトピー持ちさんや赤ちゃん、「やさしい洗剤」を探している人にお勧めです
「洗濯用洗剤を肌にやさしいものに変えたら、肌荒れが改善した」これって意外とよく聞く話です。私の息子も赤ちゃんの頃肌荒れがひどく、アトピー気味でした。医師に診せたところ開口一番、どんな洗剤使ってる?と聞かれたのを覚えています。やさしい洗浄成分・無香料の洗剤も今は増えていますが、洗濯や掃除に使う洗剤はどの成分がどの役割をしているのかが分かりにくいですよね。その点ソープナッツはこの上なくシンプルです。ケミカル原料・自然由来ケミカル仕立て原料・香料は完全不配合ですから。
バッグに入れて、洗濯機に入れるだけ、と使い方もとても簡単。マジックソープを買って、削って、手作り洗濯粉を作るよりもラクチンです。「実」だけではなく、パウダータイプやリキッドタイプも販売されているので、使いやすいものを選ぶといいでしょう。

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