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月経カップに危険はある?子宮内膜症や経血の逆流との関係


私が月経カップを使い始めたのが2006年、33歳の頃。多分日本人としては、かなり早い方だと思います。オンラインショップで取り扱っていたころから考えると、月経カップの知名度はずいぶん上がったなぁと感じます。

月経カップとは

月経カップが生まれたのは1930年代、そしてFDA(米国食品医薬品局)に認定登録されたのは1970年代です。現在まで、月経カップによるTSS(トキシック・ショック・シンドローム)が報告されたことはありません。これは月経カップのすべらかな表面はバクテリアの繁殖を防ぎ、膣内の粘膜が持つ自浄作用を妨げないから。また、タンポンとは違い、漂白剤や消臭剤、吸収ジェルなど体に悪影響を与える可能性のある物質は使用していません。

安全性を考え、多くの月経カップは特別医療グレードの非アレルギー性シリコンで作られています。シリコンは「シリカ」という鉱物から派生しており、かゆみなど不快な症状を引き起こすことはありません。敏感肌・カンジダ膣炎・アトピー性皮膚炎、またはアレルギーがあっても安心して使用することができます。

月経カップに使われているシリコンは最高医療グレードのシリコンです。最高医療グレードのシリコンとはカテーテル、コンタクトレンズ、哺乳瓶の吸い口などに使われ、更には心臓弁や関節の代用品として、体内に埋め込まれることもあります。これはもちろんシリコンが非アレルギー性であること、抗菌性であること、そして変質しないからです。

「月経カップ=子宮内膜症を促す」説の発端

以前から度々議論になる、月経カップと経血の逆流/子宮内膜症の関係。結論をフランクにいえば、今のところ原因になるともならないともいえません。そもそも「月経カップは子宮内膜症発症を促す」説はどこから出て来たのか?

これは1920年代、アメリカの産婦人科医サンプソンが唱えた子宮内膜症は月経血の逆流による移植(月経血の逆流によって子宮内膜細胞が腹膜や卵巣表面に生着する)が原因とする説を元にしたもの。 しかしながら現在ではこの説は一切支持されていません。

経血の逆流はどんな生理用品を使おうが、90%の女性が意識せずに体験している現象です。今でも子宮内膜症の原因ははっきりと解明されていませんが、遺伝的なもの・免疫・環境ホルモン・タンポンやナプキンを塩素漂白するときに副生成されるダイオキシンの影響など様々な要因が絡み合い発病すると考えられています。

月経カップが子宮内膜症の原因となり得るかどうか、正直に言ってまだわかりません。結論付けるだけの十分な研究がなされていないのです。

ネット都市伝説。月経カップと子宮内膜症の関係

Menstrual cup, Endometriosisとググると月経カップは子宮内膜症を引き起こすという内容のページがたくさんヒットします。

これは2003年、Associated Pharmacologists and Toxicologists会長であるArmand Lione博士がFDA(米国食品医薬品局)にあて、月経カップの販売許可取り消しを求めて嘆願書を提出したことに始まります。

FDAはこの嘆願書を「学術的エビデンス不十分」として却下。でもLione博士は2009年、you tubeに月経カップの危険性を説くビデオを投稿して、女性に使用しないように注意を促しています。

でもですねぇ……この説を唱えているのはLione博士のみなのですよ。それもエビデンス不十分な説を立て看板にして。

それだけにMenstrual Cup大手コミュやYou Tubeでは

「これは『セオリー』であって『エビデンス』ではない」「はあ?!自分で使ったこともないクセに何いってんの」冷静なコメント、感情的なコメントなどなど……。そして「生理用品会社の回し者なんじゃないの?」という、すっごくありそうなオトナの事情を疑うコメントも。

ここ数年間で月経カップはかなり浸透してきましたからね、この推察さもありなん、ですよ。でも誰一人として「博士が正しい!カップ使うのやめよう!!」と感じた人はいないようです。

女性にできるエコ活動としては、エコバッグやマイ箸を持ち歩くよりも効果が大きい月経カップ。閉経が近くなり生理が不規則になった今でも便利に使っています。